株価と違うの?投資信託の基準価格の決まり方

第四章-1:投資信託の基本
この記事は約8分で読めます。

投資信託で運用をして利益を上げるためには、キャピタルゲインとインカムゲインの2つがある事を勉強しました。

 

そのうちの1つ、キャピタルゲインを得る方法は、

安い基準価格で買って、高い基準価格で売る

という事になります。

 

これと似ているものとして

株式でのキャピタルゲインを得る方法の、

安い株価で買って、高い株価で売る

があります。

 

並べてみると、株式と投資信託はほぼ同じように見えます。

しかし、「基準価格」と「株価」の決まり方は全然違うのです。

全然違うものなのに、結構混同している方も多いです。

 

今回は、そんな株と似ているようで似ていない

投資信託の基準価格の決まり方・変動要因を徹底解説していきます。

 

「投資信託の基礎を知りたい」

「株価と基準価格は同じだと思っていた!」

という方は、是非参考にして下さい!

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基準価格とは

 

まずは、簡単に基準価格について説明します。

 

投資信託の運用が開始された日を基準として、基準価格が上下していきます。

 

種類はありますが、多くの投資信託が1口1円で運用を開始しています。
※投資信託の単位は、口数です。

その投資信託の公表される基準価格は、1万口あたりの価格になります。

簡単にまとめると、多くの投資信託の基準価格は、1万口あたりの価格が表示されているという事です。

 

基本的には基準価格の横に「1万口あたり」などと書いてあります。

ex)基準価格3,000円(1万口あたり)

という感じですね。

 

そしてこの基準価格は、1日に1回値段が付くだけです。

株式の様に、リアルタイムで動いたりはしません。
(上場投資信託というリアルタイムで動く投資信託はありますが、それは別で解説します。)

 

公表される基準価格は、前営業日の日付で公表されます。

実際に購入した投資信託がどの基準価格で購入できたかは、その商品の「約定日」によってタイミングが変わってきます。

2つ例を挙げるので、イメージだけ出来るようにしておきましょう。

 

例)

[運用の対象が国内の株式や債券などの国内物]

「当日約定」と呼ばれる商品が多いです。

この商品は、月曜日に購入して約定をしたら、購入できた基準価格が分かるのは火曜日です。

火曜日に、月曜日の日付で基準価格が公表されます。

 

[運用の対象に、海外の株式や債券などが入っている国外物や国内外物(例外アリ)]

「翌営業日約定や翌々営業日約定」など、商品によって様々です。

翌営業日約定の場合は、月曜日に購入の申し込みをしたら、その夜の海外マーケットで注文が通ります。火曜日に約定が付くという事ですね。

基準価格は、水曜日に火曜日の日付で公表されます。

※祝日などの休場日は考慮していません

 

 

ここまで覚えておけば、基準価格の基本としては十分でしょう。

基準価格の算出のされ方

 

基準価格の算出のされ方についても説明します。

この部分は、投資信託を買っている方でもご存知ない方も多いと思います。

しかし今回の記事の肝になる「基準価格の決まり方・変動要因」には、関係があります。

 

基準価格の算出のされ方は、

投資信託の資産のうち、運用されているお金やその利息・配当など投資家に権利があるお金「純資産総額」(運用費用等のコストなどが色々なものが引かれた状態のお金の事)

「総口数」で割る

と1口当たりの基準価格が出ます。

1万口あたりの基準価格を算出する場合は、1口あたりの基準価格を1万倍するという単純なお話です。

身構えた割には、結構単純な話です。笑

 

ここからは少しだけ、算数のお話をします。

基準価格を上げるには、純資産総額を増やさなくてはいけません。

投資信託を買う人が増えると純資産総額は上がりますが、口数も増えてしまいます。

その為に、運用で純資産総額を増やさなくてはいけない訳です。

このように純資産総額は、投資信託にとってとても重要です。

 

また投資信託は株と違って、人気の投資信託=基準価格が上がるという式は成り立ちにくいです。

この話は今回の記事でお伝えすると内容がブレてしまうので、別記事でお伝えします。
[リンク:人気の投資信託=儲かるとならない理由]

基準価格の決まり方・変動要因

 

メインとなる、基準価格の決まり方・変動要因です。

何が基準価格の決定に影響を及ぼしているのか。

変動の要因としては、大きく分けて4つあります。

ちなみに、実際にどの要因がどれだけ基準価格に影響を与えたかは、運用会社が毎月発行している投資信託の月次レポートにも載っていますよ。

 

それでは一つ一つ見ていきましょう!

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運用損益(インカムゲイン・キャピタルゲイン)

 

まず1つ目は、運用損益です。

運用が上手くいっているか、そうでないか。

これは非常に分かり易いですね。

 

株や債券どの資産で運用していても、基本的にはインカムゲインとキャピタルゲインが入ってきます。

この2つの利益獲得を目指して、投資家の皆さんから集めたお金をプロが金融商品に投資しているわけです。

そしてその結果、純資産総額が増えたか減ったかが、基準価格の決定に影響を与えています。

為替要因

 

2つ目は、為替要因です。

運用損益と一緒に説明してもいいのですが、月次レポートでは運用損益と分けて載っている事もあるので、一応別にしました。

この為替要因というのは、投資信託の運用先が外国の株式など海外の金融商品だった場合に発生します。

 

例えば海外の株式で運用する投資信託を買っていた場合、もちろんその株価の変動は基準価格影響を及ぼします。

しかし海外の場合にはその他に、日本円に戻すという作業が必要です!

 

例えばそれがアメリカだった場合は、ドルと円を両替しなければいけません。

為替も株などと同じように動いています。

投資する時は、日本円から米ドルに替える。

戻す時は、米ドルから日本円に再度替える。

その両替のタイミングで、損益が出ます。

 

その損益が、純資産総額に影響を与えて、基準価格に影響を与えるという事です。

分配金の支払い

 

3つ目は、分配金の支払いです。

ここはポイントになってきます。

 

分配金は、投資信託の利益の一つ「インカムゲイン」です。

しかしこの分配金は、支払われると基準価格の下落要因になります。

なぜならば、分配金は投資信託が運用している資産(=投資家が預けているお金)から支払われるからです。

という事は、その分純資産総額も減ってしまう訳です。

 

イメージが付きやすいように説明します。

投資をする資金として、100万円があったとします。

その資金をすべて使って、株価1,000円の株を、1,000株買いました。

しばらくたってから、100株分だけ売却して、現金に戻しました。

この100株分のお金が、分配金です。

 

投資信託の基準価格が上がっていれば、少しばかりの利益確定になりますが

下がっていれば、投資したお金の払い戻しになってしまう。

簡単に言うと、これが分配金のイメージです。

 

どちらの分配金だとしても、投資家にお金を払い出している状態なので、基準価格にとっては下落の要因になるという事です。

 

また利益確定と払い戻しの2種類ある影響で、分配金は普通分配金特別分配金に分けられます。

これはかなり混同している方が多いので、こちらの記事で別途解説しています。

手数料の支払い

 

最後!4つ目は、手数料の支払いです。

 

以前、投資信託には3つの手数料があると解説しました。

 

その3つのうち保有期間中の手数料は、投資家が預けているお金から引かれます。

信託報酬などですね。

その為、純資産総額は減り基準価格にとっては下落要因になります。

まとめ:基準価格は、4つの要因で構成されている

 

今回の記事では、基準価格の決まり方について解説しました。

基準価格は
・運用損益
・為替要因
・分配金の支払い
・手数料の支払い
この4つの要因で決まっています。
(為替要因は運用損益と見ても良いので、実質は3つの要因と見てもいいですね)

 

今回学んだことは、投資信託の肝になってきます。

ここをなんとなくでも理解すると、「人気の投資信託=儲かると限らない」など今後解説する金融リテラシ―が向上する記事も、すんなりと理解できます。

後は分配金の部分で書いた、普通分配金と特別分配金の違いを理解するだけで、投資信託の基本的な部分は理解したと言えるでしょう。

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