個人型ideco(イデコ)?企業型DC?確定拠出年金を分かり易く教えて!

⑥NISA・確定拠出年金(iDeCo)・税金
この記事は約8分で読めます。

ここ数年で耳にするようになった私的年金の一つである「確定拠出年金」

 

どんな制度なのか簡単に言うと、

「公的年金以外の老後の資金は、自分で頑張って増やしてね!」

こんな感じになります。

最近CMやネット等で、企業型DCや個人型確定拠出年金のイデコ(iDeco)って耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
それが、確定拠出年金の事です!

 

しかしCMなどではあんなに身近な感じなのに、イマイチ仕組みがよく分からない方も多いと思います。

そこで今回の記事では
・確定拠出年金ってなに?
・iDeco、企業型DCの概要
・確定拠出年金の注意点
について解説していきます。

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確定拠出年金とは?

確定拠出年金は、「私的年金」と言われる部分にカテゴリーされる制度です。

 

公的年金はGPIF国の機関が運用をしていますが、確定拠出年金は自分が運用を行います。

運用先は、定期預金等から投資信託まで様々

つまり、年金の原資を自分で投資をするという話になります。

しかも投資で出た利益は、非課税!

運用したお金は、60歳から70歳の好きなタイミングで、年金の様に分割して受け取ったり、一時金といって一気に受け取ったり出来ます。
※始める期間によって、受け取れるタイミングには差があります。

まさに、老後の生活の為の年金や退職金のイメージで積立を出来るという制度です。

 

ここまでの説明だと、「老後のお話ね~」という感じになりますが、現役で働いている時にも恩恵を受ける事は出来ます。

その恩恵とは、自分が出したお金は、所得控除の対象となるという事。

所得控除とは
お金を稼ぐと、必ず稼いだ金額に応じて税金をはらわなくてはなりません。
その税金の計算は、貰った給料などの所得をベースに行います。
計算の際には、年末・翌年に行う年末調整・確定申告にて、納める税金を計算するベースになる所得から、年間で支払った様々な経費(社会保険料など)を差し引く事が出来ます。
沢山稼ぐ人は多くの税金を納める必要があるので、所得控除をすれば納める税金を少なくする事が出来るのです。
つまり所得控除は、納める税金を少なくしてくれるという制度なのです。

 

確定拠出年金には企業型個人型(iDeco:イデコ)の2種類がありますが、どちらも自分で拠出したお金は、この経費として全額差し引くことができます。

 

普通に口座に貯金してただけでは、所得控除にはなりませんからね。

「老後の為の資金を積み立てる上で、現役世代にもメリットがある」

これが確定拠出年金のざっくりした概要です。

 

しかしよく制度を理解しておかないと、非常に不便なケースや勿体ないというケースも出てきます。

次の見出しから、企業型DC個人型のiDecoのざっくりとした説明をしていくので、是非覚えていきましょう。

企業型DC

企業型の確定拠出年金は、勤めた会社が従業員の為に用意する制度の一つになります。

企業型DCと呼ばれるものです。

 

この制度の最大の特徴は、掛け金を会社が出してくれるという事。

その上、企業が「マッチング拠出」というのを導入していると、企業の掛け金にプラスして自分で掛け金を出す事が出来ます。
※金額の制限はあります。

このマッチング拠出をした分は、所得控除になるという訳です。
※マッチング拠出は任意です。

 

つまり、会社が自分の為に用意してくれる退職金などを自分が運用していく。

そんなイメージの制度です。

企業型DCを導入している会社が退職金制度等の別制度も導入しているか否かは、会社によって様々です。
しっかり確認しておくと、良いですね!

 

この制度を利用できるのは、企業型という名前の通り“第2被保険者”であり、勤め先が企業型DCを導入している人に限ります。

すなわち、企業型DCを採用していない会社にお勤めの方は、入る事はできません。
※次のiDecoでも解説します。

逆を言うと、勤め先が企業型DCを導入していると、例えマッチング拠出をしなくても運用自体は行わなければいけないという事です。

この事からも、運用について勉強しておくことはマストと言えますね。

 

確定拠出年金対して、「確定給付年金」といって退職時に従業員に出す額を決めて、運用の良し悪しは企業の責任となる制度もあります。

個人型”iDeco(イデコ)”

iDeco(イデコ)は簡単に言うと、企業型DCが出来ない人が行える確定拠出年金です。

 

対象となるのは、20歳以上60歳未満の自営業(第1号被保険者)の方主婦(第3号被保険者)の方

または企業型DCが勤め先に無い人(第2号被保険者)です。
※第2号被保険者に関しては、現状企業型DCが導入されていてもiDeco加入OKの場合や、2022年10月以降は企業型DCとiDecoの併用OKになるなど細かなルールはあります。

 

毎月5,000円から1,000円単位で掛け金を決める事が出来て、掛け金は全額が所得控除になります。
※限度額のMAXとなるのは、第1号被保険者で月額6.8万円(年額81.6万円)です。
しかし、これは人によるよ!

やるorやらないの選択から自分で決められるので、非常に良い制度と言えるでしょう。

確定拠出年金の注意点

運用益は非課税で、所得控除にもなり非常に有利な確定拠出年金ですが、3つ注意点があります。

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60歳未満の人は原則引き出し不可

1つ目の注意点は、60歳未満の人は原則資金の引き出し不可能な事。

 

いくら所得控除や運用益の非課税がお得だからって、日々の生活を無視して行うと、大変です。

通常の投資は、保有している金融商品を売却すれば、お金を引き出すことが出来ます。

しかし、確定拠出年金は、金融商品を売却したところでお金を引き出す事が出来るは、60歳を超えてからです。

“すぐに現金化が出来ない”
これを踏まえながら、しっかりと計画的に利用することが大切です。

金融機関ごとに運用商品が違う

2つ目の注意点は、金融機関ごとに扱う商品が違うという事。

 

確定拠出年金は金融商品で運用をする為、銀行などの金融機関が絡んできます。

企業型DCに関しては、勤め先が金融機関と契約する為、自動的にどこの金融機関の商品で運用するかが決まります。

しかしiDecoの場合は、自分で金融機関を決める必要があります。

金融機関によって取り扱う商品の種類は、千差万別。
特に確定拠出年金の商品に関しては、通常の金融商品と違ってそもそもの種類が少ない為、始める前にしっかりと金融機関を吟味する必要があります。

 

もし最初に決めた金融機関を変更したい場合でも、手続きをすれば可能です。
しかし、その際は買い付けている商品を一旦すべて売却する必要があります。
その為iDecoを始める際は、最初の金融機関選びが非常に大切です。

専業主婦など所得が無い方は、所得控除が無い

3つ目の注意点は、所得が無い方は所得控除が受けられないという事。

 

「お得お得♪」

こんな言葉ばかり耳に入ってきますが、確定拠出年金のお得ポイントは2つ

1.所得控除が受けられる
2.非課税で運用が出来る

所得があって税金を納めている方は、どちらのお得ポイントも受けられます。

 

しかし、専業主婦の方をはじめとした”所得が少ない・税金を納める必要が無い方”は、1の所得控除は受けられません。

扶養に入っている方などです。
納める税金が無いので、控除のしようがないですからね!

この場合は、2.の非課税で運用が受けられるというポイントだけになってしまうので、注意しましょう!

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まとめ

今回の記事では、
・確定拠出年金の概要
・iDeco、企業型DCの概要
・確定拠出年金の注意点
を説明しました。

確定拠出年金は、自分の退職金や老後資金を自分で運用をするという制度。
利益は非課税
運用したお金は、60歳~70歳のタイミングで受け取ることが出来る
自分で出したお金は、所得控除の対象となる
私的年金にカテゴリーされ
・企業型DC
・iDeco
の2種類がある
企業型DCとは、会社が従業員に用意する確定拠出年金
掛け金は、会社が出してくれる
加えて、マッチング拠出という制度で、自分も掛け金を出すことが出来る
対象者は、企業型DCを導入している企業に勤めている第2被保険者
iDecoとは、基本的には、企業型DCに入れない人が行える確定拠出年金
掛け金は、自分で出す
対象者は、20歳以上60歳未満の第1号被保険者、第3被保険者、勤め先に企業型DCが無い第2被保険者(企業型DCがあっても加入OKの場合などもあり)
注意点
・60歳未満の人は、原則引き出し不可
・運用先の商品は、金融機関ごとに扱う商品が違う
・所得が無い方は、所得控除が受けられない

確定拠出年金について簡単にまとめると、このような内容になります。

 

実際に学校で授業を受ける学生さんが確定拠出年金に触れる可能性あるのは、就職した時や成人した時などの節目です。

もちろんその時に説明は受けますが、就職したばかりの時などは老後の資金を考えている余裕はなかなかないはず。

しかし、企業型DCを導入している会社では、運用が始まってしまします。

その時の為に、高校生の授業で”なんとなく・ざっくり”でも覚えておけば、比較的楽に理解でき、有効に使う事も可能でしょう。

是非、確定拠出年金の説明の際には、この記事を参考にしていただければと思います

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