【分解して説明】初心者に年金制度を分かり易く解説~国民年金?厚生年金?一体何なの!?

⑥NISA・確定拠出年金(iDeCo)・税金
この記事は約10分で読めます。

高校生から学習を始める”資産形成”の勉強

「高校生から投資の勉強をするのは早すぎない?」

そう思う方も多いかもしれません。

しかし、社会人になった際に、投資や資産形成に触れる機会が昔に比べて増えてきました。

 

具体例としては
・iDeCoなどの確定拠出年金
が筆頭ですね。

これらに対応する為というのも、高校の授業で取り上げられるようになった理由の一つでしょう。

 

何故、このような時代になってきたか。

以前、話題になった年金2,000万円問題を筆頭に、

「老後の生活を”年金”だけで暮らしていく事が難しくなってきた」

これが大きな要因ではないでしょうか?

 

では、

「年金が少ない!」「老後の生活が不安だ!」こういった言葉があふれているご時世ですが、ここで一つ質問です。

皆さんが不安に感じる年金制度。

一体どんな仕組みなのか、知っていますか?

 

・既に年金を受給されている方
・もうすぐ年金が受給できる年齢の方
こちらの皆様は、ご存知な方も多いでしょう。

しかし
・現役バリバリに働いている方
ましてや
・学生さん
にとって、「年金=老後に貰えるお金」という程度の認識の方がほとんどではないでしょうか?

 

そこで!

今回の記事では
・年金制度についての概要
を分かり易く紹介したいと思います。

ご存知の方も多いと思いますが、年金は20歳から納付の義務が出てきます。

是非、高校生の方や親御さんも参考にしていただけたら幸いです。

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年金制度とは

まずは、年金とはどんな制度なのか?

簡単に言うと、
「60歳~70歳あたりから貰い始める、老後の生活資金」
です。

しかし、この老後の生活資金は、タダで貰えるわけではありません。

貰う為には、20歳になったら、もしくは働き始めたら国に年金を”支払って”くださいね!
そうすれば、将来の老後資金を払ってあげますよ!

こんなルールになっているのが、“年金”という制度になります。

実に簡単です!
ご存知な方も多いとは思いますが、改めてここまでは押さえておきましょう。

 

年金は、保険の仲間です。
ただ、保険と言っても保険会社が取り扱っている保険ではなく、「社会保険」というやつ。
国の厚生労働省という所が管轄しています。
日本では年金保険の他に、医療保険、介護保険、雇用保険、労災保険が社会保険の中に入っていいます。
その為年金について調べると、年金を支払っている人の事を「被保険者(ひほけんしゃ)」と呼びます。
細かい話ですが、覚えておくと混乱しません!

公的年金と私的年金

年金とはざっくりどんな制度か説明しましたが、

「そんなの知っているよ!」

という方がほとんどだと思います。

 

なのでもう少し詳しい説明をすると・・・

先ほど説明をした年金と呼ばれる制度は、大きく分けて2つのカテゴリーに分ける事が出来ます。

「公的年金」「私的年金」です。

この2つのカテゴリーに、皆さんもご存知or耳にしたことがあるであろう
・国民年金
・厚生年金
・国民年金基金
・idecoなどの確定拠出年金 etc.
このような年金たちが分類されていきます。
このあたりから、年金制度に関してはごちゃごちゃ訳が分からなくなってくる場合が多いです。

 

調べてみても、なんとなくわかったような、わからないような・・・

それもそのはず、このあたりの話はFP(ファイナンシャルプランナー)や社労士などの資格試験の問題にも出てきて、非常に間違いやすいポイントでもあるのです。

その道の「プロ」と呼べるような人たちも混同しやすい部分な訳ですから、混乱してしまう人が多いのも”ある意味当然”な訳です。

 

この記事を読んでくださっている方全員が、プロのレベルまで理解をする必要はないとは思います。

しかし、
・最低限「公的年金」と「私的年金」がどんなものなのか知っておく
・高校資産形成の授業の際、最低限な部分でも分かり易くお話しする
これらを達成する為の知識は持っていても、損はないと思います。

つまり、年金を”まずはざっくりと”理解する。これがオススメですという事です。

 

そしてざっくり理解程度であれば、簡単に覚えるコツがあるのです。

①年金を納める(支払う)”人(対象者)”の分類
②「公的年金」「私的年金」の分類
③2ステップに分けて理解した後、①と②を合体!

これで簡単に理解出来ます。

では、実際にやってみましょう!

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①年金を支払う納める(支払う)”人(対象者)”の分類

まずはステップ①、年金を納める人の分類です。

 

納める人は、大きく3パターンに分かれます

・自営業者やその配偶者、学生、フリーターなどの「第1号被保険者」
・会社員、公務員などの「第2号被保険者」
・第2号被保険者の配偶者(専業主婦など、第2号に生計を維持されている人)「第3号被保険者」

このような感じです。

「自営業系の第1号」「サラリーマン系の第2号」「第2号の人に生計を維持されている第3号」

こんな感じで覚えれば良いと思います。

高校生の方なら、自分の両親や学校の先生などをイメージすると、いいかもしれませんね!

②「公的年金」「私的年金」の分類

次はステップ②、「公的年金」「私的年金」の分類です。

 

この2つの年金は、社会人の方なんかは時々耳にすると思います。

何がどう違うのかを簡単に説明します。

 

“公的年金”
国がやってる年金。
強制的に入らなくてはいけない。
サラリーマンなど会社に勤めている人は、厚生年金保険料として給料から天引きされています。
自営業者の方などは自分で支払う為、払い忘れに注意しなければなりません。
払っていない場合、適切な手続きをしないと最悪財産が差し押さえられます・・・
年金のベースになってくる。

一般的に皆さんが年金と言っているのは、こちらの公的年金のケースが多いでしょう。

「これからの若者は、年金が貰えない・・・!?」
のようなニュースも耳にすると思いますが、主には公的年金を言っている事が多いです。

 

“私的年金”
企業や団体、個人で任意に好きなように(強制的では無く)加入することが出来る年金。
企業が手厚く運用してくれたり、個人で投資と同じように運用出来たりするのも、私的年金です。
公的年金以外のもの

iDeCo(イデコ)などは、私的年金の仲間です。

 

2つのカテゴリーは、このような違い・特徴があります。

そしてその後、種類が多い年金をカテゴリーに分類していきます。

 

「公的年金カテゴリー」
・国民年金・・・第1号から第3号被保険者までの全員が加入する年金
20歳から60歳になるまで合計40年間(480ヵ月)支払う。
・厚生年金・・・第2号被保険者が加入する年金
会社員や公務員でいる間(厚生年金に加入している間)支払う。
※国民年金のように、20歳以上などの年齢の区切りはありません。
※厚生年金保険適用事業所で働いている必要があります。
一般的には、60歳や65歳などの定年退職まで支払う事が多いでしょう
ただ、最近は長く働く人も多いです。
しかし、原則としては最長で70歳までの支払いになります。
「私的年金カテゴリー」
・個人型確定拠出年金(iDeco:イデコ)・・・掛け金を自分で投資信託等で運用する、今話題のやつ。
・企業型確定拠出年金(企業型DC)・・・会社が掛け金を出して、自分で投資信託等で運用する、今話題のやつ。
・国民年金”基金”・・・第1号被保険者対象の、国民年金を補助する私的年金
・確定給付企業年金制度・・・会社が従業員に対して給付する額を約束し、支払う私的年金制度 etc.
他にも退職等年金給付(公務員のみ)や他の種類の企業年金、生命保険会社の個人年金保険なども私的年金カテゴリーに含まれてきます。

※公的年金カテゴリーに以前あった共済年金は、厚生年金に統一されました。
※私的年金カテゴリーにあった厚生年金基金は、実質廃止になった為含めていません。

 

老後資金としてベースとなり、基本的には納めなくてはならない=”公的年金”

公的年金を補うために、会社で用意されていたり、自分で必要性を考えて自発的に納める=”私的年金”

ざっくりとしたイメージだと、こんな感じで表現できます。

①②の合体

①年金を納める(支払う)”人(対象者)”の分類
②「公的年金」「私的年金」の分類

2つの分類わけが出来たので、最後に合体させます!

合体させると、こんな図でまとめる事が出来ます。

 

一般的なwebサイトや書籍などでは、この画像にあるような図で年金を説明している事が多いです。

そしてこの図を“建物”と見立てた表現が、年金の説明ではされることが多いです。

第2被保険者で言うと・・・
公的年金の“国民年金”の部分が「1階」
公的年金の“厚生年金”の部分が「2階」
私的年金の部分が「3階」
「日本の年金は3階建て~」
「年金の1階部分について~(国民年金の部分について)」
こんなような感じですね!
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老後、年金を受け取る時の話

最後に、年金を受け取る人についても覚えておきましょう。

 

自分が老後に「どの種類の年金」を受け取ることが出来るかは、基本的には自分が「どんな年金を・どのくらいの額や期間納めているか」によります。

それをベースに、配偶者(夫or妻)の有無や障害の有無など様々な要因で金額が決まってきます。

しかし学生の方は、サラリーマンになるのか自営業になるのか専業主婦(夫)になるのかも、まだ何も決まっていません。
社会人になってから長く納める年金が、国民年金なのか厚生年金なのかもわからない状態です。
なので今勉強しておいても、ピンとこない事が多いです。

 

その為、年金を受け取る時のお話は、この2つに絞って覚えておくことをお勧めします!

1.「公的年金を納める時は、厚生年金と国民年金と呼びましたが、受け取る時は名前が変わります。」
厚生年金の部分は、最初に”老齢”という文字がついて「老齢厚生年金」
国民年金の部分は、「老齢”基礎”年金」
2.「受け取る公的年金は、納めた年金の種類(国民年金のみか厚生年金もか)による。納めた期間や納めた金額も関わってくる。」
(受け取る事が出来る公的年金の額は、
・年金を納めた期間(月数)
・標準報酬月数(毎月のお給料を年金の計算用に簡易的にした金額)
などが主に関わってきます。)
 現役で働いている方は、簡単なシミュレーションをしておくと良いですね。
しかし、自身で計算すると非常に大変なので、このような外部サイトを使って概算額を把握しておくことがお勧めできます。
リンク:日本年金機構

まとめ:年金制度は、分解して覚える

今回の記事では、
・年金制度についての概要
について解説しました。

年金制度とは、
・「20歳以上」もしくは「(厚生年金保険適用事業所で)働き始めたら」、国に年金を支払う。
・そうすれば60歳~70歳あたりから老後資金として受け取れる
という「社会保険」という保険の仲間。
複雑な制度な為、簡単に覚えるコツとしては
①年金を納める”人(対象者)”の分類する
②「公的年金」「私的年金」の分類する
③2ステップに分けて理解した後、①と②を合体する
人の分類は3パターン
公的年金とは、国がやっている年金で強制的に入る「年金のベース」
・国民年金
・厚生年金
が当てはまる
私的年金とは、任意に入ることが出来る「公的年金以外のもの」
・iDeco(イデコ)
・企業型DC
・国民年金基金
・確定給付企業年金制度
などが当てはまる
合体させるとこのような図
年金を受け取る時の話は、
・公的年金は、受け取る時には名前が変わる
→厚生年金の部分は、「老齢厚生年金」
→国民年金の部分は、「老齢基礎年金」
・受け取る公的年金は、納めた年金の種類による。
納めた期間や金額も関わってくる。

年金の基礎をまとめると、このような内容になります。

 

みんなに関わってくる年金制度ですが、全てを理解するには非常に難しく、分かりづらいです。
(私の親は年金を貰い始める年齢なのですが、1回の説明じゃよく分からない・・・と言っていました。)

しかし社会人なってからは、必ずついてくる話です。

 

年金についてどのような制度なのか、

・自分(自分の両親)は、第何号被保険者なのか?
・公的年金と私的年金の違い

“人と年金の種類を分解して”ざっくりでも良いので覚えるようにしてみましょう!

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