資産形成の前に覚えたい!株式の9つの基本ルール・知識

②株式の基本
この記事は約11分で読めます。

株式を学ぶ際にメインになってくるのは、利益の出し方や株式のメリットなどについてでしょう。

しかし、その前に株式において押さえておきたいルールや知識が何個かあります。

何故なら、株式のルールは少し独特なものがあるから。

そこが分かりにくくて、投資を始める際に少し困ってしまう方もいらっしゃいます。

その為、なるべく早い段階で覚えておくことがお勧めです。

 

という訳で今回の記事では、
・資産形成の前に覚えたい!株式の9つの基本ルール・知識
を解説していきます。

内容としては複雑な事は無く、覚えるだけの簡単なものです。

実際の授業でも早めに勉強をすると思いますので、是非参考にしてください。

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株を買う時の単位は100株で一口

一つ目は、株式を買う際の購入単位は、100株単位という事です。

 

たまにテレビのニュースなどで、

「○○会社の株価が、500円高の10,000円に!」

など、株価の値段が流れます。

実際株を買ってみようと思ったとして、

 

Q.1万円の会社を買おうと思ったら、いくら用意しますか?

 

初めてならば、とりあえず一口だけ買ってみようと思う方も多いと思うので、1万円を用意すると思います。

違うんです!!!

株価というのは1株あたりの値段が流れているのですが、日本の株を買う際の一口というのは”100株”なのです。

その為

A.1万円の株を買おうとすると、100万円必要になります。

 

これは最初皆さん間違ってしまう部分です。

それはそうですよね。

1万円て書いてあるのに、100万円無いと買えないのがそもそもおかしいのです。笑

 

という訳で株式市場は100株が一単位になるのですが、これを一単元(いちたんげん)と呼びます。

こちらも合わせて覚えておきましょう。

最近は、1株単位でも売買が出来る証券会社も増えてきました。

気軽に少額から投資が出来る為、初めて投資をする方やお若い方なんかには、非常にお勧めです!

そんな1株など一単元未満の株を「端株(はかぶ)」「単元未満株(たんげんみまんかぶ)」「S株」と呼びます。

株にはそれぞれ番号が付いている

二つ目は、株式には番号が付いているという事です。

 

購入できる会社の数は、多岐にわたります。

その為、名前が似ていたり、グループ会社等で同じ名前が使われていたりすることもあります。

 

例えば

・ソフトバンクグループ株式会社
これはご存知、孫正義氏が代表を務める会社です。

・ソフトバンク株式会社
これは使っている人もいらっしゃるであろう、携帯キャリアのソフトバンクの会社です。ソフトバンクグループの子会社です。

この二つの会社は二つとも上場しています。

 

非常に紛らわしい!

その為、株式には銘柄コードという番号が振られています。

・ソフトバンクグループ株式会社(孫正義氏のところ)は、銘柄コード「9984」

・ソフトバンク株式会社(携帯キャリアの子会社の方)は、銘柄コード「9434」

というような感じです。

 

銘柄コードは、株式を注文する際や会社について調べる時など幅広く使われます。

しかし、「この会社は〇〇〇〇番」というレベルまでは覚えなくても良いでしょう。
(証券会社で働くと、有名どころは覚えておいた方が良いというレベル)

銘柄コードというルールがある!という認識を持っておきましょう!

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一般的に買う事の出来る株は、上場会社

三つ目は、購入できる株式は、上場企業という事です。

 

「近所のあの株式会社の株を買いたい!」

「いつも使っている○○株式会社の株を買いたい!」

ちょっと待ってください!

その会社は、”上場”していますか?

 

以下の記事でお伝えしたように、株式を発行している会社を「株式会社」と呼びます。

しかし、株式を発行している会社ならばだれでも自由に取引できるというわけでは無いのです。

世間一般でいう株式投資とは、”上場している会社の株を買う”という事なのです。

 

上場とは、株式会社の株を取引所にて売買を可能にすることを言います。

株式会社ならどの会社でも買えるというわけでは無いんです。
そのような会社を「公開会社」とも呼びます。

上場は株式会社ならどの会社でも出来るわけでは無く、厳しい審査をクリアしなくてはなりません。
審査をクリアして株式を公開することを「株式の公開」と言い、対象の株式を「新規公開株」「IPO(アイピーオー)」などと言います。

上場に関しては「一部上場」という言葉を耳にする方もいらっしゃると思います。

よく聞く一部上場って何?

株が買えるのは、銀行では無く証券会社

四つ目は、株が買えるのは証券会社という事です。

 

お金について相談しに行こう!

そう思ったら、あなたはどこに行きますか?

 

「銀行」

この2文字の金融機関に相談に行くのではないでしょうか?

銀行に行って資産運用について聞いてみるのではないでしょうか?

実は、銀行に相談に行っても、答えは返ってくるのです!
しかも、資産運用もできちゃいます!

しかし銀行では、現在の第二章で説明している株式は買付できません。

第三章でお話しする“債券”
第四章でお話しする“投資信託”
などで運用することになるのです。

 

株式が買えない=資産運用の選択肢は狭くなってしまします。

株式を買付したい場合は、”証券会社”で口座を開設する必要があります。

しっかり覚えておきましょう。

※証券会社での口座開設の仕方は、後程別の記事で書きます。

株式は、証券会社を通して証券取引で売買をする

五つ目は、株式は証券会社を通して証券取引で売買をするという事です。

 

株式を買付する為に、証券会社で口座開設をします。

ここまでだと

「株式は、証券会社で売っているもの」

というイメージを持つ事になるでしょう。

厳密に言うと証券会社が所有している株式を購入する事もあるのですが、基本的には違います!

証券会社は、基本的に株式を売買する人の注文を、”証券取引所に仲介する会社”になります。

 

「じゃあ株って誰から買うの?」

というと、証券取引所に株式売却の注文を出している投資家から買う事になります。

その為、投資家や資産運用をする方は、株式を買う時は

証券会社を通じて、証券取引所で売買を行う

という流れになります。

少しややこしいのですが、しっかり覚えておきましょう!

 

・証券会社
・証券取引所
とこの字面だけを並べてしまうと、高校生は混合してしまう可能性があると思います。
証券会社は、例えば有名な「野村証券」「日興証券」「大和証券」「LINE証券」など、会社名を頭にくっつけて具体例を出して教えるようにしましょう。
また、証券取引所は「東京証券取引所」など“地名”がくっつきます。
こちらも具体例を出して教えるようにしましょう。

日本の証券取引所

証券取引所について、もう少し見てみましょう。

日本には、株式を買える証券取引所が4カ所あります。

・東京証券取引所(東証)
・名古屋証券取引所(名証)
・福岡証券取引所(福証)
・札幌証券取引所(札証)

このうちの一番取引が多くて、ほとんどの人が使っているのが、東京証券取引所(通称:東証[とうしょう])になります。

 

各々の取引所の違いは、取引ができる株式(会社)です。

大体の株式は東証で取引が出来ますが、中には他の証券取引所でしか取引できない会社もあります。

例えば、

健康食品やダイエットなどでも有名な「RIZAPグループ」
ここの株は、札幌証券取引所でしか買えません。

まあでも、大体は東証に上場していると考えて良いと思います。

授業では、4つの証券取引所があるという事は、押さえておきましょう。

 

【+αのおまけ】

大阪取引所
という場所があります。

こちらは、以前記事でも少し触れた商品取引や先物取引などの、デリバティブ(金融派生商品)の専門の取引所になります。

現時点では難しい話の為、

「証券取引所のほかに、大阪にも取引所がある。大阪は、先物とか他の4つとは少し違うんだ」

という程度の認識をしておきましょう。

 

 東京・名古屋・福岡・札幌と、全国にある証券取引所
たまに、
「今埼玉に住んでいて、近くの証券取引所に口座開設をした。東京証券取引所は近いから大丈夫だけど、札幌は遠いから、北海道に口座作らなきゃいけない?」
なんて疑問を持つ方もいらっしゃいました。
一部を除き、大体の証券会社は札幌だろうが福岡だろうが買う事が出来ます。
覚えておきましょう。
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取引時間は、9時~11時30分、12時30分~15時

六つ目は、取引時間は9時~11時30分、12時30分~15時という事です。

 

株式は、株式市場という株の取引きが行われている場所に、証券会社を仲介して買い付けをすることになります。

しかしその株式市場、空いている時間が想像以上に短いです。

 

取引が出来る時間を「立会時間(たちあいじかん)」と言います。

午前中は9時~11時30分。(前場(ぜんば)と言います。)
午後は12時30分~15時。(後場(ごば)と言います。)

厳密にはPTS(夜間取引)などの時間外取引と言われるものもあり買付もできますが、基本的にはこの前場と後場になります。

前場・後場の時間の事を「場中(ばちゅう)・ザラ場(ざらば)」と呼んだりします。

こうやって呼ぶと、ちょっと投資家や証券マンぽくてカッコいいので使ってみましょう。笑

 

※ちなみに、今回話しているのは日本で一番有名な「東京証券取引所(通称:東証[とうしょう])」の取引時間です。

名古屋・札幌・福岡は、前場:9時~11時30分 後場:12時30分~15時30分になります。

海外は時差もありルールが違いますので、注意しましょう。

株価の基本「4本値」

七つ目は、株式の値段(株価)は、「4本値」で表されるという事です

 

株は場中、取引されるたびに株価(株の値段)が動いています。

その中で、よくテレビのネットやニュースで使われる4つの株価があります。

始値(はじめね)、終値(おわりね)、高値(たかね)、安値(やすね)

です。

・始値は、その日の一番最初についた株価
・終値は、その日の一番最後についた株価
・高値は、その日の一番高かった株価
・安値は、その日の一番安かった株価

 

これを総称して、「4本値」と呼びます。

その日の株価は、基本的にこの4本値で表されることが多いです。

しっかり覚えておきましょう。

売買の成立を”約定”と呼ぶ

八つ目は、売買の成立の事を”約定”と呼ぶという事です。

この言葉は、金融商品全般に対して使います。

 

欲しい株式を買ったり、持っている株式を売ったりする際には、証券会社を通して証券取引所に注文を出します。

具体的な注文の種類は、こちらの記事をチェック!

 

注文していた取引が成立することを

「約定(やくじょう)」

と呼びます。

こちらは頻繁に使われる用語なので、必ず覚えましょう!

約定日と受渡日は違う

最後の九つ目は、約定日(買った日)と受渡日(自分の下に来る日)は違うという事です。

 

普通の買い物であれば、レジに持って行った時にお金を支払います。

そしてお金を払えば、すぐに自分の物になる事が多いです。

しかし株式取引は、違います。

 

約定をした日が取引成立の日なのですが、実際にお金を払って株式が自分の名義になるのは、約定日を含めた3営業日後なのです。

 

 

土日祝日等、証券取引所が休みのタイミングは営業日にカウントされません。

 

今後学ぶ債券や投資信託にも、日数は商品によって違えど「受渡日」という概念はあります。

とても大切なので、覚えておきましょう!

まとめ:9つの知識・ルールは、何度も確認しよう

今回の記事では
・資産形成の前に覚えたい!株式の9つの基本ルール・知識
を解説を解説しました。

1.株式の基本的な購入単位は100株
2.株式には銘柄コードという番号が振られている
3.購入できる株式は、上場企業
4.株が買えるのは証券会社
5.株式は証券会社を通して”証券取引で売買”をする
6.取引時間は9時~11時30分、12時30分~15時
7.株価は「4本値」で表される
8.売買の成立の事を”約定”と呼ぶ
9.約定日と受渡日(自分の下に来る日)は違う

 

ざっとまとめると、こんな感じです。

この記事で書いたことは、株式で資産運用をする際のルールと呼べるものです。

授業で都度都度教えていくと、授業の進行が遅れてしまう原因になりかねません。

面白い内容ではないですが、株式の勉強に入ったくらいでこの部分を教える事をお勧めします。

是非、参考にしてみてください。

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