「資産形成」「資産運用」「投資」
と言えば、真っ先に頭に浮かんでくるのが“株式”ではないでしょうか?
株式についての内容って、皆さん何となくご存知な方も多いと思います。
「株って、有名な会社のやつでしょ?」
「株主優待ってお得な物が貰えるんでしょ!?」
などなど・・・
しかし、いざ
「株式って何?説明して」
と言われると、説明できない人も多いです。
おそらく金融機関にお勤めの方も、株式の取引経験がある人も、案外具体的に説明出来ない方が多かったりします。
なんとなく、分かった気にはなれるんですけどね。
しかし、学校の授業では、簡単にでも株式とは何かという部分の解説が必要になるでしょう。
その為今回の記事では、株式はどんなものなのかを
・企業側
・投資家側
の目線に立って、簡単に解説していきます。
実際の高校生に対する授業でも、
「株式っていったい何?」
というところから始めていくと、順序だっていて理解も深まりやすいでしょう。
企業側の目線:株式とは会社が資金を調達する手段
まずは、企業にとって株式とはどんなものか。
簡単に説明すると、会社が事業をする際の資金調達手段の一つです。
会社は儲け(利益)を出すために、事業を行います。
会社によって事業の種類は様々ですが、高い機械を買ったり、人材を雇ったりお金がかかります。
そのお金を調達する手段の一つが、株式を発行するという事になります。
そうした株式を発行している会社の事を、「株式会社」と呼びます。
他にも資金の調達手段は、
・融資を受ける
・債券を発行する
などなど方法はあります。
基本的にどの方法でも、借りたお金は期日までに返さなくてはなりません。
しかし、株式を発行して調達した資金は、返さなくてもよい資金になります。
返さなくても良い代わりに、お金を出してくれた出資者には株式が与えられることになります。
投資家側の目線:株式を買う行為は、企業を応援し、資産運用が出来る
次に、投資家側にとって株式とはどんなものか。
まず覚えておきたい株式を買付て保有する人・企業などは、「株主」と呼ばれます。
株主にとって株式とは、簡単に説明すると、
・会社の事業を支援する手段の一つ
・投資や資産運用などの手段の一つ
です。
会社の事業を支援する手段という部分は、”企業側の目線に立った場合の株式”を思い出すと理解しやすいです。
企業側にとっての株式は、企業が資金を調達する為の方法の一つです。
投資家は、”その株式を買っている=企業に資金を提供している”という状態なため、企業を支援しているという状態になる訳です!
投資や資産運用の手段という部分は、一般的な株式のイメージの事ですね。
株式は、“株価”という値段が付いていて、この値段が上下します。
「安い時に買って、高い時に売る」などの売買をすることで、利益を出したりすることが出来ます。
そのような事をやっている人を、私たちは「投資家」と呼んだりしていますね。
このように株式を売買したり、他の資産と組み合わせたりして資産を増やそうという行為を「資産運用・投資」と呼んでいます。
また、株主になって企業を支援している事から、
・利益の一部をもらう事が出来る「配当金」
・その企業の提供しているサービスなどを受ける事が出来る「株主優待」
・企業の経営の決定に携わる事が出来る「株主総会での議決権」
これらのメリットを受けることが出来ます。
配当金・優待・株主総会での議決権に関しては、こちらの記事で解説しています。
企業・投資家共通:株主は会社のオーナー
最後に、企業・投資家両面から見た株主という立場についても話します。
株主は企業にとっての「オーナー」という立ち位置になります。
その為、株主は社長よりも偉いです。
企業の方針も、株主たちが決める事が出来ます。
例えば、誰を取締役にするか?などですね。
そして株式は無限に発行されているものではなく、限りがあります。
株式をたくさん保有すると、企業を手に入れる事が出来ます。
つまり、買収出来ちゃうという事です!
・1%超 株主提案権・議案通知請求権
・3%超 株主総会招集請求権・会計帳簿閲覧請求権
・10%超 解散請求権
・33.4%超(3分の1超) 株主総会特別決議の単独否決
・50%超(過半数以上) 株主総会普通決議の単独可決
・66.7%超(3分の2超) 株主総会特別決議の単独可決
株主の権利をグラフにまとめましたが、何のことだか全くわからないと思います。
このレベルは授業に触れられる事はないでしょう。
制限や細かなルールはありますが、
「発行されている株式を3分の2以上持っていると、その会社はあなたのもの」
という事なんです。
他にどんな株主がいるかで、実質的な支配をする為に必要な株数は変わってきます。
なおかつ、とんでもなくお金もかかってしまいます。
しかし、もちろん少額でも株式を買う事はできます。
その場合は、一口オーナーと言えますね。
ここでは、「株主は、企業のオーナー」という事を覚えておきましょう!
授業での伝え方も、難しい部分よりも、「株主は、企業のオーナー」という部分でイメージを持たせる事が大切ですね!
まとめ:株式を使う事で、企業側にも投資家側にもメリットがある
今回の記事では、株式について企業側と投資家側両方の目線から解説しました。
株式を使う事によって、
企業側は
・融資など借金をする以外で資金を調達できる
投資家側は
・配当金や株主優待など、株主になる事で恩恵を受ける事が出来る
・株式を売買して、資産運用を行う事が出来る
このようなメリットがあります。
そして発行した株式を保有すると、企業のオーナーになれるという事も分かりました。
今回の記事では、これらの事を覚えておきましょう。
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